「残業が多くて、休みも取れない、勤めるなら、ホワイト企業だよ」
ブラック企業で働いたことがある人なら勿論、ホワイト企業しか勤めたことがない方も、
そう考えるのが普通ですが、ホワイト企業にもデメリットは無いのでしょうか?
インターネット等で出されている、代表的な意見である「貪欲さが薄れる」、「考えなくなる、指示待ちになる」、
「勉強しなくなる」について、本当にデメリットなのか、じっくり考えてみましょう。
貪欲さが薄れる
物事を前に進めたり、急激な成長を遂げるときの原動力は強い向上心や貪欲さが必要です。
この点について、ホワイト企業は非常に恵まれた環境にあるため、貪欲さや向上心が削がれてしまうという意見があります。
しかし、どの企業にも目標があり、それが個々人の目標に割り当てられますので、
それを達成するためには、貪欲さも向上心も必要です。
それを、「うちは楽だよ、ノルマが無いんだから」と安穏に考えてしまうと、
ぬるま湯につかっているような形になってしまい、現状維持を望むような人材になってしまいます。
これは、デメリットというよりも、陥りやすい罠といった方が適切でしょう。
考えなくなる、指示待ちになる
ホワイト企業は、仕事の仕組みなどがきちんと整っていて、スムーズに物事が運ぶようになっています。
これを、「考えなくてもいいんだよ。やり方が決まっているんだから」と言う方がいらっしゃいます。
確かにルーティン業務についてはそうでしょう。
いや、ルーティン業務だから、ミス無く進めるために、仕事のやり方を整えているのです。
一方、仕事の方針を決める、戦略、戦術を練るという段階では、決まったやり方などありません。
知恵を絞って考えなくてはいけません。
この場合、方針、戦略、戦術が決まった後の、ルーティン化された段階が整っているというのは、とても仕事がやり易いものです。
ホワイト企業では、このように方針、戦略、戦術を考える時間を確保するため、
ルーティン化されたものについて、そのやり方が整えられているのです。
ですから、「考えなくていい」のではなく、より良い仕事をするために、考え続けなくてはいけません。
これも、デメリットではなく、「あ、僕はいいです。指 示を待っていれば」と陥り易い罠といえるでしょう。
勉強しなくなる
ホワイト企業では、社員の育成や教育に力を入れている会社が多いです。
それは、会社の将来を見据えた際に、社員へ投資することが効率的であるということをわかっているからです。
このような環境下においては、自ら手をあげて積極的にスキルや経験の幅を広げるような社員は本当に大きく成長します。
一方で、「うちは安泰だから」といって、向上心が薄れ、自ら手をあげて行動しないような社員は、
スキルや経験を幅広く積むことはできません。
勉強するのかしないのかは、企業の問題ではなく本人次第です。
ブラック企業にいる人であっても、勉強する人はしますし、しない人はとことんやりません。
やはり、これもデメリットというより、ホワイト企業と いう「安泰した環境」に安穏とてしまう人間が陥り易い罠といっていいでしょう。
まとめ
仕事は、自分の頭で考えて判断することが成長につながるものです。
自分の判断が入る経験を多く積むことでことで成長できるので、
新しい事業を立ち上げたり、難しいプロジェクトを成功させやすくなります。
まして、今の世の中は、変化が早くて現状維持をしていると置いていかれる時代です。
ホワイト企業に入ったといっても、自分が働いている会社もずっと将来にわたって安泰ということはないので、
自分の将来を守る意味でも、常に向上心や貪欲さをもって働きたいものです。